あみーごのつぶやき

What is complex can be understood only when the mind is simple. (U.G. Krishnamurti) /心が単純な時にだけ複雑なものが理解される。(クリシュナムルティ)

言葉にするということについて

結構なまえがきを書いたのに全然更新しなかったのは、何か書こうとしても「これは別にアメリカにいるから言えることじゃないな」と思ってやめる、ってのを繰り返していたからです。でもいいかげん何か書きたいから書く!

 
どこで見つけたんだか忘れたんだけど(多分twitter)、美輪明宏さんの言葉で「すぐキレるのは、自分の気持ちを表現する適切な言葉を知らないから。たくさん本を読んで言葉を知ればストレスはたまらない」っていうのがある。これに同意するようになったのは遠藤周作の「真昼の悪魔」を読んだ後で、今年の春先だったかな。
仮(?)ニート生活の中でいろんな本を読んで、新しい言葉ももちろんいろいろ知ったけど、それ以上に自分の気持ちや考えを言葉で正確に表現できる凄さを思い知った。遠藤周作の作品の中には良心の呵責や、ドン底を求めて次々と悪いことをする人間とそれの犠牲になる人間がよく出てくるんだけど、その人たちの中にわたしにも共感できる部分があって、感動した。わかるよわかるよ~みたいな。自分の頭の中にある考えや感情が言葉で書かれているのを見るとものすごい爽快感があるね。
よく歌手に「この歌は私のために書かれた歌のようです」っていうファンレターが届くっていうけど、書いてる人はこういう気持ちなんでしょうかね?でもわたしにとっては嬉しいっていうより、爽快感。すっきり!って感じ。
 
今日久しぶりに尾崎豊の「MISSING BOY」を通して聴いてみた。今更ながら、あの歳(17歳~)で自分の考えをあれだけ分かりやすい言葉で表現できたいう点で尾崎は驚異的だと思う。(『驚異的』はふさわしくない。extraordinaryとかmarvelousに相当する日本語が分からない)
バイクを盗んだとか校舎の窓を割ったとかいうところばかりピックアップする人には、何でもいいから自分の今の気持ちを作文にしてみろと言いたいね。尾崎はやったことだけじゃなくて、その時自分がどんな気持ちだったかも表現してるじゃん。
尾崎がどんな本を読んでたか知らないし、読書が好きだったかどうかすら知らないけど、尾崎には文才があったと思う。高校生で自分の気持ちを、理解を得られるかたちで書くことができたのは本当に凄い。ただし尾崎が書くことによって満たされたかどうかはわからないけど…
 
「卒業」はもちろんだけど「Scrap Alley」や「ダンスホール」はロードムービーみたい。自分も今日起きた出来事をこんなふうに言葉にして残せたらどんなに素晴らしいだろうと思うよ。本当にうらやましい。
 
…と今日思ったことを言葉にしてみましたがいかがでしょうか?
 
なな以外にも誰か読んでくれてるといいな笑